どうして入れ歯を入れていられないのだと思いますか?②

こんにちは。

前回は歯の接触で入れ歯を入れていられない方がいらっしゃる、

という話でした。

 

一つ確認しておきます。

 

「食事以外で、上下の歯(上下の入れ歯の人工歯)が

接触することがありますか」とあえてお聞きするのは、

噛みしめだったり、くいしばりの様な強く接触する状態でなくて、軽い接触だけでもその症状は十分起こり得るという含みがあります。

 

ギューっと噛んで居れば本人が気が付く可能性は高くなりますが

軽く接触させているくらいでは、その癖に全然気が付かず、症状が出ていることもあるのです。

 

では本題です。

入れ歯を入れていられない状態をもう少し詳しくお聞きすると、

 

顎が疲れる。

入れ歯の下の歯ぐきが熱くなるような感じがする。

歯ぐきが痛くなってくる。

肩が凝ってしょうがない。

表現し難い違和感を感じる。

など、様々です。

 

歯の接触から噛みしめ、くいしばりまで程度の差は有りますが、

そこには

顎の筋肉の緊張、

口腔周囲の筋肉の緊張

またそれらに付随する首、肩の筋肉の緊張

入れ歯による歯ぐき、神経の圧迫、

 

これらが断続的に起こることにより血流障害が起き、違和感、

疲労感を感じるのです。

 

それはほんの軽い力でも起きます。

 

試しに腕に力を入れ俗にいう”力こぶ”を出し

これを、軽くでも、一日に頻繁に出すことを想像してみて下さい。

それも癖、習慣ですから毎日!

 

どんな症状が出るか想像するのは簡単だろうと思います。

また、馬鹿にできないのは、力こぶより明らかに噛む力(咬合力)は強く、

食べている時の強さは

人の体重分ぐらいの力が歯に(この場合は入れ歯の下の歯ぐきおよび様々な筋肉)にかかり、関係する筋肉に影響を及ぼすわけです。

 

それでは、いろいろな症状が出ても不思議ではないのは当然です。

 

ではどうしたらこの問題を解決できるでしょうか?

 

東京医科歯科大では、リマインダーという方法が推奨されています。

 

これは、ご自身に歯(入れ歯の人工歯)を接触させる、または噛みしめるなどの癖があることを自覚して頂いて、その癖が起きた時に気が付いたらやめる、というものです。

 

聞くと簡単ですが、これが難しい。

ですので家中のあちらこちらに、仕事場の目につくところに、

「歯を離す」などと言葉を書いて貼っておくという方法が良いと

言われています。

 

以前、北野たけしさんの医療、健康番組でこの方法は取り上げられ

良い改善結果を出していました。

 

当院でも「接触癖」が原因と思われる方にはこのお話をさせて頂き、根気強く、改善に取り組んで頂くと、

みなさん、本当に良くなります。

 

上記のような症状がある方は、

早速試してみてください。

 

では、また。

 

 

 

 

 

 

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