もしあなたが、虫歯治療、歯周病治療をされていて、歯を抜かないといけない又は、歯が抜けてしまっているので、部分入れ歯の選択肢を考えるように、歯科医からお話しされているのであれば参考にしてください。
では、部分入れ歯とはどんなものでしょうか?
部分入れ歯とは基本的にご自分の歯が残っていて、
欠損したところを人工的な歯で補って
咀嚼能力を回復させるもの、
おおげさに言えば人工臓器の1つだと思って下さい。
部分入れ歯の構造を簡単にお話ししますと、
歯茎に直接接する床と呼ばれるピンク色の部分、
その上にのる人工歯、
それら、床と人工歯をお口の中に固定する金属のクラスプと呼ばれる歯にかかるバネ、
床と床、床とバネを結びつける連結子
から概ね成り立っています。
部分入れ歯は単純なものから複雑なものまで多種にわたります。
歯は片顎で親知らずを除いて14歯あります。
そのうち欠損部位の組み合わせは1~13歯あるわけですから、1歯欠損したところに作った部分入れ歯から、厳密には、自分の歯が1歯しか残ってないところに入れた入れ歯も、部分入れ歯ということになります。
今回は歯学的な学問のお話をするつもりはありませんので、あなたにお役にたてるような内容でお話しようと思います。
入れ歯の種類は
欠損している場所によりどんな部分入れ歯が製作されるか? と
部分入れ歯の材質の種類をどう使い分けたら良いか?
が気になるところだとおもいます。今回は前者についてお話しします。
まず、1歯欠損している場合ですが、欠損している場所の両脇の歯が健康ならその歯にバネをかけ、1歯を補うかたちで、それだけで完結します。
殆どの方が小さな部分入れ歯を希望します。
当たり前ですよね、大きくなれば違和感も大きくなりますから。
例えば左側の欠損している場所に部分入れ歯をいれる場合、反対側の右側まで金属をのばして固定した方が入れ歯がしっかりし、バネのかかる歯の負担が小さくなる場合が少なくありません。
しかし違和感が大きくなるので、それに対する嫌悪感で、それが避けられないものかとよく相談されます。
そんな時はこんな風にお話ししています。
歯の欠損数によるのですが、奥に1歯でも残っていて、欠損数が2~3歯の場合は、欠損場所の両脇にバネをかけるだけで、片側のみで完結することもできます。
その時はバネがかかった歯の負担は増加しますし、入れ歯自体が少し揺れるような不安定さを感じることもあります。
しかし反対側にバネを延長、増加すれば、
その負担は最少のものになりますし、
入れ歯の安定感も増します。
それを考えて頂いて決めてもらって結構です、
とお答えしております。
なぜ選択肢を提示しているかといいますと、2~3歯欠損の方は歯が残っている側で食べることが出来ます。
しかし両側でバランスよく噛んで頂いた方が良いのは当然です。
無理に反対側までバネを延ばした部分入れ歯をお勧めすると、その違和感が耐えられない方は、結局は部分入れ歯を使わないという結末になってしまうのです。
ご本人が一番ご自身のことは分かっていらっしゃいますので、反対側まで金属が延びた違和感を克服できそうか否かをまずご本人にお聞きして、選択肢として選んで頂き、それに必要なアドバイスを付け加えさせて頂いています。
反対側にバネを延ばさないことが、即、歯にとって致命傷になることはありません。
ですので、どちらの方法がその方にとって利益が大きいか、適しているかをいつも相談させて頂いて治療方法を決めています。
治療法の答えは1つではありません。
残存歯の状態の微妙な条件にも左右されることもありますので。
次に、欠損部位の奥に歯がない場合です。
基本的にはたとえ片顎の欠損でも、また欠損歯数が少なくとも、もう一方の側にバネを延ばすことをお勧めします。
奥に歯がない場合は、部分入れ歯自体が揺れてしまって不安定になったり、バネがかかっている歯に負担が集中してしまったりしますので、片側だけで完結するのは欠損歯がほんの1歯か2歯で、どうしてもの時だけ、と思って頂いた方が良いと思います。
御参考になれば幸いです。
部分入れ歯(部分義歯)の治療をお考えの方は、佐野入れ歯専門外来へご相談ください。
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