入れ歯が合わなくなったのか?初めから合っていないのか?どちらを感じるかによってお話は変わってきますが、この両パターンについての対処法を知って頂いて、快適な入れ歯生活を是非送って下さい。
入れ歯が合わない理由について
合わなくなった
1、口腔内の変化により緩くなった
口腔内は年々歳々、日々変化していきます。歯が無くなったところの骨や歯茎は廃用性萎縮といってだんだん小さくなっていきます。小さくなれば自ずと入れ歯は緩くなり動き始め、合わなくなったと感じるでしょう。
対処法
応急処置としては入れ歯の接着剤を使うのもやむを得ないと思いますが、接着剤を使うことの弊害もありますので、短期間の使用をお勧めします。その後は入れ歯を作った歯科医院に相談し修理や再製作等の治療を依頼するのが良いでしょう。
歯科医院ではその合わない度合いを見て歯科医師が判断します。作り直しを勧められるか、歯ぐきが減った分入れ歯の方に材料を足す処置で済むかのどちらかです。
2、入れ歯の破損
亀裂やヒビ、バネの脱離などでも、合わないという違和感を感じます。こちらは比較的すぐわかる感覚です。
対処法
粉々にならない限り、ほとんどの場合修理が効きますので歯科医に依頼しましょう。一つ注意が必要です、なるべくご自身で修理することは避けましょう。かえって大きな修理になったり、修理で済むものが作り直しになってしまうケースもあります。
3、口腔内の炎症及びその他の疾患
口内炎で痛みがあったり塩辛いものがしみたりすると、きちんと装着して噛むことができないので、それが合わないと感じる場合があります。
対処法
まずは2、3日外して様子を見てみましょう。口内炎は10日から2週間治るのにかかる場合があります。それでも痛みが引かないようでしたら歯科医に相談しましょう。
初めから入れ歯が合わない
1、保険治療や一部の自費治療では限界がある
理想論ではなく現実的な話としては現在の保健医療システムでは限界です。元来、お口の中は柔らかくて、食べたり話したりすれば、その動きに合わせて変化するものです。しかし保険治療や一部の自費治療では石のような石膏という材料の上で終始作られお口の中にセットされます。合うはずがありません。
対処法
本当にぴったり合いしっかり機能する入れ歯をお望みなら、信頼がおける歯科医師の自費治療で製作される入れ歯をお勧めいたします。
2、気持ち悪くて入れていられない🟰合わない
入れ歯は他の治療であるインプラントやブリッジでの治療と比較して優れた入れ歯でも違和感は多少なりともあります。それを技術により限りなく小さくすることはできますが、大きな入れ歯になる程違和感は大きくなり、“合わない“と感じることがあります。
対処法
上記と同じ対処法になってしまいますが、信頼のおける歯科医師による自費治療をお勧めします。作り手である歯科医師の技術が優れていれば、本来入れ歯が持っているの気持ち悪ささえも軽減することができます。
3、単なるレベルの低い入れ歯
あってはいけないことですが、現実として保険治療や一部の自費治療では起こり得ることです。
対処法
信頼のおける歯科医師の自費治療をお勧めします。
4、不慣れからくる違和感=合わない
優れた入れ歯でも最初は違和感が出て、それをもって合わないと考えてしまう場合があります。
対処法
まず1週間頑張って入れ歯をお口の中に入れてみて下さい。それは1日30分からでも良いです。それを日々続けていると、慣れる違和感なのか、慣れない違和感なのか判断がついてきます。これは無理だと感じられた時には上記同様、信頼のおける歯科医師の自費治療をお勧めします。
5、痛みが合って入れていられない=合わない
必ず1、2回の調整は必要なものです。歯科医院での治療中の行為とご自宅に帰っての食べる、話す行為には差がどうしても出てしまいます。後日、入れ歯の調整というすり合わせが必要です。
対処法
入れ歯の調整を遠慮することなく歯科医師に依頼しましょう。
まとめ
入れ歯が合わない原因は様々です。ご自身の入れ歯が合わない原因を見極めることが最も重要です。例えば単なる入れ歯のレベルが低くて合わないとお悩みになって、入れ歯をお作りになった歯科医院に調整に通われたり、相談に行っても無駄です。
調整で治るなら初めから合わない入れ歯はあなたのお口の中に入りません。その見極めは、調整は多くとも3回までです。入れ歯治療は歯科の中でも良い悪いの差が出やすく、難しい治療の一つです。総義歯に近くなる程その難易度は上がります。時間を無駄になさらぬためにも、入れ歯は入れ歯専門の歯科医院を選ぶことをお勧めいたします。