“入れ歯が落ちてしまいます” “上手く噛めません”
総入れ歯ですが、口をあけると入れ歯が落ちてしまいます
お友達とお話をしていて入れ歯が落ちてはせっかくの楽しい時間も台無しですよね。
最初に総入れ歯についてお話します。
その理由は大まかに5つ考えられます。
1.入れ歯が大きすぎる。
入れ歯の縁が長すぎるとも言い換えられます。
口を開けた時と閉じた時では筋肉の作用で歯ぐきの外側のほおの深さが変わります。
開:浅くなる
閉:深くなる
ですので、お口を開けると、ほおが浅くなるので入れ歯が下に押し出され、外れて、落ちてしまうという理由です。
2.ほおと歯ぐきのあいだの入れ歯の厚さが厚すぎる。
お口の中に手を入れて頂いて確かめてみてください。
入れ歯の縁の方が異常に膨らんではいませんか?
ここが厚すぎると、1と同様に、お口を開けた時、内側のほおが浅くなり、筋肉が入れ歯を押し出してしまい落ちます。
3.歯の位置が外すぎる
少しわかりづらい話になりますが、だいたい、ヒトは、左右どちらかの顎で噛みます。
シーソーを連想してみてください。
歯ぐきの ”どて” を支点としたとき、歯が、どて(支点)よりおおきく外側に位置していたらそこで噛んだ時には、入れ歯は噛んだ側に強い力がかかり噛まなかった側が浮き上がり、そこに空気が入りますと外れ、落ちます。
これには複雑な働きがあり一概には言えないのですが少し外側なら良いのですが、極端なものはやはりダメですね。
前歯の場合も出すぎていると起こる場合があります。
4.噛み合わせが悪い
入れ歯の一部が強く当たっていますと、入れ歯全体のバランスが崩れ、入れ歯が片方に傾いて歯茎と入れ歯との間に空気が入り外れ落ちます。
前歯がバランス悪く強く噛んでいる場合も入れ歯の喉側から空気が入り外れ落ちやすくなります。
5.入れ歯自体がゆるい
歯茎が痩せて、入れ歯と歯茎の間に隙間が出来ていて密着していないためにそこに空気が入り外れ、落ちます。
まとめますと、吸盤を考えて見てください。
外す時に、端から空気を入れて外しますよね、
あの感じが入れ歯に起こると入れ歯は外れ落ちることになります。
1~5の要素が単独で起きていて外れ落ちるときは3を除いて大体は通常でしたら一回の治療で治ります。
3の場合は歯を並べ替えないといけないので応急処置ではなく、根本的に治すのであれば数回かかるかもしれません。
落ちると表現しましたが、落ちると言う時は上顎の入れ歯で下の入れ歯の時は浮き上がるということになります。
原因は同じです。ぜひ相談してください。
うまく物が噛めません
噛む時に力が入らない入れ歯があります。
入れ歯の高さが低い時にこの感覚は起きます。
”初めは調子よく噛めていたのに、最近何か、上手に物が噛めないんだよ”、
という方がよくいらっしゃいます。
入れ歯はプラスチックのようなものでできていますので
磨り減ってしまうのです。
そうすると、入れ歯自体の高さが低くなってしまって、
力が入らなくなるのです。
入れ歯の歯だけを交換することもできますので慣れ親しんだ入れ歯全てを作り直さなければいけない、というわけではありませんのでご安心ください。
また、入れ歯には比較的苦手な食材というものがあります。
せんべいなどは噛むのが難しそうに聞こえますが、実際は、結構硬いものまで食べることができます。
入れ歯を、どう作るかによって変わってくるのですが、一般には、繊維質のようなものの方が食べづらいと言われています。
年齢とともに筋力の低下ということも、あると思います。
また、通常の入れ歯は、入れ歯自体が、ご自身の天然歯に比べて噛む力は1/5~1/10ぐらいです。
若い頃のなんでも食べることができた時代と比べてしまうと同じ噛み心地を求めるのは厳しいのかもしれません。
特設のページにもご紹介してありますが、コンフォートという入れ歯は通常の入れ歯の2倍の噛む力が出やすいので、今までの入れ歯と比較しますと、噛み心地は、かなり満足頂けると思います。
機会があれば、是非、試していただきたい入れ歯です。
ご参考になれば幸いです。
総入れ歯の治療なら、佐野入れ歯専門外来 Dent.入れ歯クリニック
院長 飯田和雄