頬や唇の内側を噛んでしまうのはなぜ?

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頬(ほお)をよく咬んでしまいます、食べ方が悪いのでしょうか?

カウンセリング時に時々こんな質問を受けることがあります。
食事中に、奥歯で頬の内側をよく噛み、食べ方が悪いのではないかと気にされているようです。噛むようになった時期を考えてみて下さい。

子供の頃からずっと噛んでしまっているという方はいないと思います。ほとんどの方は、口腔内の噛む場所の環境に変化があった時です。例えば被せ物を新しく作ったとか、入れ歯を新しく作り直したとかが多いのではないでしょうか?


前歯でも同じように唇を噛むことがあります。この場合も同様で変化があった時です。しかし前歯は奥歯に比べてもう一つ“油断”という原因があるかもしれません。

まずは結論から

食べ方が悪いのではありません。他に原因はあります!

頬や唇を噛んでしまう原因

1.奥歯で頰を


①被せた歯や入れ歯の歯の位置関係が悪い

新しく作った被せ物や入れ歯の噛む場所の上下の歯の位置関係に、いわゆる“あそび“がないのが原因です。
細かい話ですが、上下の歯は左右的に上の歯が外に下の歯が内側に合わさった時に数ミリずれないといけません!このズレをあそびと表現しました。これをなんらかの理由で作っていないとするとそれが頬を噛む原因です。


対処法:頬を噛む部分の上下の歯の関係に歯科医にあそびを作ってもらう。
入れ歯の場合は歯自体の位置を修正することもできるので、歯科医にご相談ください。

②希に頬の内側に豊かな脂肪組織が存在する(天然歯)


たまに天然歯の方で噛む方がいらっしゃいます。よく診ると頬の内側のお肉が豊富にあり、噛む部分にお肉を巻き込みやすい環境になっている場合があります。
 
他に頬を内側に吸って凹ます癖がある方がいらっしゃいます。この場合も噛む確率は上がってしまうかもしれません。


対処法:頻繁に噛むようでしたら上記と同様です。

2.前歯で唇を噛む


①前歯の位置的な前後の出入りが激しい場合


唇を噛む部分の歯を観察してみて下さい。たいがい、上下どちらかの歯が異常に出ているか引っ込んでいるかしています。それに加え、奥歯と比較して前歯部は下顎が前後によく動くため噛みやすくなります。

②下の前歯が出ている場合


下顎を動かした時に上の歯との遊びが少なくなる時に噛みやすくなります。特に下の歯1歯だけ外に出ているような歯があると、そこは唇を噛み易くなります。

③犬歯が前に出ている場合


上の犬歯が八重歯のようになっている方も唇を巻き込んでしまって噛むことが多いようです。

④前歯の並びに1〜2歯、歯列から凹んでいる歯がある場合

唇を閉じたまま吸うと口腔内が陰圧になり、口の周りの筋肉の作用で唇が内側に入ろうとします。絶妙なタイ
ミングなのですが、その時に歯列から凹んだ歯があるとそこに唇が入り込んで噛んでしまう場合があります。

対処法:原因は噛む場所の上下の歯の位置関係なので、その修正がやはり根本的な解決策となります。噛む歯が
    天然歯だったりすると削ったり被せ直したりが必要な場合もあります、歯科医にご相談ください。

その他

歯の位置関係に一見問題が無いように見えても噛む場合があります。下顎は広範囲に動くことができるので、ほんの少しでも位置関係に問題があると頻繁には噛まないが、忘れた頃に噛む場合があります。油断というと言い過ぎですが、噛み易いところがある方は気をつけたいものです。

3.歯を治して噛み合わせに変化が出た場合があります

被せ物をして噛んでしまう場所の周囲の環境が変わった時に噛みやすくなります。それは噛み合わせが悪くなった時とは限らず、良くなった時にも起こり得る話です。被せ物の形や位置関係に噛む場所の軟組織がまだ上手に適応していなくて噛むものです。

対処法:噛まないように食事や会話をして徐々に慣らしていくことで噛まなくなります。しばらくしてもそれでも噛むようでしたら、歯科医に相談してみて下さい。

まとめ

噛む場合のほとんどが上下の顎が左右どちらかにズレたときで、その状態に変化が起きたことが原因です。原因としては、歯の治療だったりや元々の歯の位置関係が原因しています。

稀ですが頬杖をつくなどの癖が出て噛み合わせにも癖がついてしまった時などにも起こり得ることです。何度も同じところを噛んで傷ができてしまうようでしたら、歯科医に相談することをお勧めします。


 

群馬県前橋市の入れ歯/義歯 専門歯科 Adii Dental Clinic
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